介護に対する私の「手」にこめた想い

~ 介護に対する私の「手」にこめた想い ~

鹿児島県介護福祉士会 会員 Tさん

ケアの現場を経て地域包括支援センターにて勤務している。

私が介護技術で大切にしていることは指先で介護をするのではなく、面(手のひらや腕)も使って介護をすることです。また、「掴む(持ち上げる)」のではなく「支える」ことを心がけています。掴む(持ち上げる)介護は相手に不快な思いを与えます。一方で支える介護は優しく包み込まれるような印象を与えます。例えば手をお腹の上に移動する時、手首をつかんで持ち上げ移動するより、手首を下から支えて移動する方が安心感があります。手首を掴んでしまうと皮膚が弱い利用者は内出血を引き起こす可能性があります。一方で手首を下から手のひら~指先で支えるとケガをすることはほとんどありません。

また、おむつ交換等、利用者に触れる時は自分の手の温度にも気を付けています。冬は冷たい手で触れられると利用者に不快な思いを与えます。大抵の部屋には洗面台が設置してありますので、介護を行う前にお湯で手を温めて介護を行うように気をつけています。もしくは、温めることができない時は手が冷たいことを伝えてから介護をするようにしています。

ただ、「触れる」という行為を嫌がる利用者もいます。相手の感情に添った介護でなければ嫌悪になります。相手の状況を観察し、心地よい距離を把握することも大切です。

介護とは異なりますが、美容室で髪を洗ってもらう時に、指先から美容師の洗髪の技術がわかります。痒い所に手が届くような気持ちのこもった洗髪をされると、次回もこの方に担当してもらいたいという気持ちになります。

このように、「手」は相手のこころが動くものです。この人に介護をしてもらいたいと思ってもらえる介護、そして、利用者が心地よいと思える介護をこれからも探求していきたいと思います。