私の介護への想い(鹿児島県介護福祉士会 会員 Tさん)

~ 私の介護への想い ~

鹿児島県介護福祉士会 会員 Tさん

私が入職して間もない頃、「心があるのが仕事、ないのは作業」と患者さんから教わった。事あるごとにその言葉を思い出し考える。
3月、県からの要請を受け能登半島地震の被災地支援活動に参加した。避難所はパーテーションで仕切られた居住空間です。掲示している習字を見ると、「能登」や「帰宅」など土地に根付いた人達の故郷を愛する思いが書かれていました。壁画には心が浮き立つ春の訪れを願い、利用者と支援スタッフで作られた大きな桜の木が飾ってありました。仮の住まいの長引く暮らしの中で、体調不良、バラバラになった家族を気遣う人。今後の暮らし方。それぞれに抱えている福祉ニーズがありました。初めましての私が、全国から来たスタッフと連携しチームパフォーマンスを発揮するにはどうしたらいいのか?繰り返しメンバーでディスカッションしました。
また、日々の職場での関わりも手探りです。思い込みですれ違いもあります。何気ない会話や雑談、血圧測定や移乗場面で身体に触れる時など相手の感情や言葉の裏に隠された本当の思いをくみ取り、心を読み解くにはどうしたらよいか答えなき答えを求め考えます。
私は、人の暮らしを支援する専門職、介護福祉士です。利用者の、語りだしを引き出し、人となりを知る環境を提供するには、行動の意味の解釈・関連付け、統合化し途切れない支援を繋げていくことが求められています。生活に向き合い、本人・家族が諦めかけた事を取り戻す支援です。新たな役割を見つけ、生活能力を高めていく事です。生活リズムを整え、残された能力を最大限発揮できるにはどうしたら良いのか?今できることを模索したい。
人と人の繋がりの中で、感謝の関係を結び、できることを自分でする喜びや、誰かのためにしてあげる喜びを思い出し、自分らしく生きていく上でやりたいこと、実現したいこと等共に悩み方法を考え一歩踏み込んだ期待を超えた想像以上の満足度を共有したい。

人しかできない強みを生かし“あったらいいな。できたらいいな。一緒がいいな”をカタチに楽しみのあるワクワクある、心豊かな暮らしを一緒に作りたい。温かみを感じ、「また会いたい」の輪を繋げていきたい。